若者って何歳ですか?
仕事中、若者相談ステーションという建物を見つけた。
おお。
いいんすか、相談しても。
仕事のこと、家庭のこと、将来のこと。
私は不安でいっぱいなんだ。
1時間でも2時間でも3時間、4時間、5時間でも…
とにかく話を聞いてくれ。
ドアノブに手を掛けようかとしたその時、私はハッとした。
若者相談ステーションの「若者」とはいったい何歳ぐらいのことを指しているんだろうか。
私は現在32歳。
胸を張って若者とは言えず、だからと言って中年という言葉もしっくりこない、そういう年齢である。
調べてみたところ、厚生労働省によって年齢は以下のように区分されている。
・幼少期 0〜5歳
・少年期 6〜14歳
・青年期 15〜29歳
・壮年期 30〜44歳
・中年期 45〜64歳
・前期高年期 65〜74歳
・中後期高年期 74歳以上
コレで見ると、32歳の私は壮年期ということになる。
ちなみに壮年期とは「成人として、もっとも体力、気力が充実している年齢」とのこと。
嘘だろ?
私の体力は20代の頃に比べたら明らかに低下しているし、気力なんて皆無だぞ。
それともなにか?
世の壮年期諸君は体力が充実していて、気力はギンギンに漲っているのかい?
私がおかしいのかい?
嘘だ!
嘘だと言ってよ、バーニー!
それはさておき。
厚生労働省による年齢の区分には「若者」という区分は存在しない。
だが、辞書で「若者」を調べてみると「歳の若い者。わこうど。青年」とは書かれている。
青年とは、青年期の者である。
つまり、若者とは厚生労働省が区分した青年期の15〜29歳の者と言えるのではないだろうか。
そう仮定すると、絶賛壮年期の私はもちろん若者ではない、ということになるのだが、それは、困る。
まだまだ若者でありたいと言うか、「大人」とか「おっさん」といった、そういった者になる心の準備が全く出来ていない。
心の成長が実年齢に追いついていないんだ。
もう少しだけでいいから、若者でいさせてくれ。
せめて精神年齢が18歳くらいになるまでは。
甘酸っぱい青春のなかに、「若者」が痛々しいほど鮮やかに描かれていた。